5連敗した時に、私が冷静さを取り戻すために実践している3つのこと
1. はじめに:誰にでも訪れる「不調の波」
こんにちは、タグチです。どんなに優れた手法を持っていても、どんなに経験豊富なトレーダーでも、連敗することは避けられません。私自身、先日5回連続で損切りに遭い、正直に言って、かなり精神的に堪えました。
PCのモニターを割りたくなり、自暴自棄になってロットを上げ、「リベンジトレード」に走りたくなる衝動。あなたも一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
しかし、そこで感情に任せて行動した先に待っているのは、さらなる損失だけです。この記事では、私自身が不調の波に飲まれそうになった時、冷静さを取り戻し、規律あるトレーダーとして再び立ち上がるために、意識的に実践している3つの行動についてお話しします。
2. 行動1:即座にPCから離れる(物理的冷却)
当たり前すぎると思うかもしれませんが、これが最も重要で、最も効果的です。
損失を出した直後の脳は、正常な判断ができません。チャートは自分を嘲笑うかのように見え、全ての値動きが「早く取り返せ」と囁きかけてくるように感じます。
この状態でのトレードは、飲酒運転と同じくらい危険です。
ですから、私は損切りが続いた時、以下のルールを自分に課しています。
- 即座に全ての取引プラットフォームを閉じる。
- 物理的にPCの前から離れ、別の部屋に行く。
- 最低でも1時間はチャートを見ない。
散歩に行く、コーヒーを淹れる、音楽を聴く、何でも構いません。とにかく、一度トレードという戦場から物理的に離脱し、頭を冷やす時間を作ることが、破滅的な行動を防ぐための第一歩です。
3. 行動2:トレード記録を客観的に見返す
少し冷静さを取り戻したら、自分のトレード記録(ジャーナル)を見返します。感情的に「なぜ負けたんだ!」と嘆くのではなく、刑事のように客観的な事実だけを確認します。
- エントリーの根拠は、ルール通りだったか?
- 損切りの位置は、ルール通りだったか?
- ロットサイズは、ルール通りだったか?
ここで重要なのは、「ルール通りだったかどうか」だけを評価することです。結果(負けたこと)については、一切評価しません。
もし、全てのトレードがルール通りに行われていたのであれば、それは「必要なコスト(経費)」だったと割り切ることができます。手法の期待値がプラスである限り、ルール通りに実行し続ければ、長期的には利益が残るはずです。今回の連敗は、その過程で起こりうる、統計的な偏りに過ぎません。
逆に、もしルールを破ったトレードがあったなら、それは猛省すべき点です。なぜルールを破ったのか、その時の心理状態を正直に記録します。これが、同じ過ちを繰り返さないための貴重なデータとなります。
4. 行動3:ロットサイズを意図的に下げる
メンタルが回復し、次のトレードに進む準備ができたとしても、私はすぐに元のロットサイズには戻しません。意図的に、次の数回のトレードのロットを半分、あるいは4分の1に下げます。
目的は、利益を出すことではありません。「ルール通りのトレードを成功させる」という体験を、小さなリスクで積み重ねることです。
小さな成功体験は、失った自信を回復させるための最高のリハビリになります。数回でもルール通りのトレ訪をこなし、「自分はまだ規律を守れる」という感覚を取り戻せたら、そこで初めてロットを通常レベルに戻します。
5. まとめ:手法より、自分をコントロールする
トレードで長期的に生き残るために本当に重要なのは、聖杯のような手法を見つけることではありません。連敗という避けられない現実を前にしても、自分自身の感情と行動をコントロールし、規律を守り続けられるかどうかです。
今回紹介した3つの行動は、派手さはありませんが、私自身が何度もドローダウンから立ち直るのを助けてくれた、実践的なテクニックです。もしあなたが今、連敗の渦中にいるのなら、ぜひ試してみてください。共に、この厳しい市場を生き抜いていきましょう。